お家づくりの「設計」において、一番大切なのは「間取り」です。
同じ敷地、規模、予算であっても、「間取り」の良し悪しによって、家の「質」は全く違ってきます。
僕は、お家の住みやすさは「間取り」の設計で決まると思っています。
断熱や材料といった付加価値は、「質」が担保された上でこそ活かされます。間取りが良くないお家の性能を上げても、いい「質」の快適なお家にはなりません。
大切な「間取り」をつくる上で、お客様の「ご要望」や「理想のお家」について詳しくと聞き取ることを「ヒアリング」といいます。この「ヒアリング」=「お客様のご要望」をくみ取って整理することがメチャメチャ大切です!
そのヒアリングを住宅会社の営業さんが行うケースが結構あります。大手のハウスメーカーでも設計担当との打合せは契約後から、という会社もあります。また「建築家と建てる家づくり」をウリにされている会社も、その建築家と打合せできるのは何回まで、というルールを設けている会社もあります。
営業さんがヒアリングを行うこと自体には問題はありません。資格が有るか無いか?も問題ではありません。大切なのは、ご要望をくみ取る力、把握する力が、その営業さんにあるか?です。
お家づくりの「良い間取り」は、この「ヒアリング」と「設計者の能力(経験値)」で9割決まると言っても過言ではありません。
間取りは、お客様のご要望と予算のバランス、工事のしやすさや法律の規制も考えながら、駐車場から玄関の動線を意識して、外観のために窓位置を考えつつ、階段位置を最も階廊下が短くなるようにして、キッチンから全体が見渡せるようにしながら、キッチンとダイニングの位置関係を意識して収納も動線も整えて、部屋干しもできるようにして、、、
要するにスゴく難しいんです。
お客様は「建築士なら良い間取りを考えてくれるだろう」と思っているかもしれませんが、これは誤解です。なぜなら、建築士資格を取得するためには「間取り」を勉強する必要がないからです。建築士資格を取得するのは非常に難しく、資格を持っている方は優秀な方々ばかりです。ただ、建築士は本来、法律とか構造の専門家であり、間取りやデザインとは少し違う立場にあるんです。
プランニングがうまい建築士もいれば、そうでない人もいます。無資格でも同様です。だから「一級建築士とつくる何とか~」とか、僕は少し疑います。
確かに一級建築士はすごく難しい資格です。ですが、良いプランを描ける資格ではないので気をつけて下さい。
間取りで失敗しないためには、実際に設計を担当してくれる設計者のこれまでの実例を確認し、直接要望を聞いてもらうこと、これに尽きます。
えっ、そうじゃないの?と思われるかと思いますが、意外にそうではない会社が多いのが住宅業界の不思議であり、家づくりの不満ランキングの常に上位に「間取り」が上がる原因の一つだと思います。
家づくりの使いやすさに直結する「間取り」です!
もし、間取りで困ったら前田までご相談ください