前回のコラムで「信頼できる住宅会社を選ぶ」ことが大切です!とお伝えしましたが、今回はその話の補足を少し…
「失敗しない家づくり」は「後悔しない家づくり」です。そのために信頼できる住宅会社を選ぶことが大切なのですが、その住宅会社や人が信頼できるかどうか?を判断するための根拠をつかむことが必要です。
その前に、家づくりを失敗や後悔した人の話はたくさんありますが、なぜそうなったのかを考えてみます。その原因を大きくまとめると「3つの不足」が招いた結果だと思います。
1.知識が不足。富士山登山は、5合目までバスで登れることもあって甘い装備でケガや寒さで動けなくなる人が毎年出ます。一見簡単そうに見える富士山登山と同様に家づくりについても、とりあえず住宅展示場へ行ってしまう。もちろん知識も無防備で…何も準備していないから何も知らないし、自分で判断できないから営業マンの言われるがまま家づくりが何となく進んでしまう。
2.信用が不足。何もわからないままスタートした家づくり。自分が無知なことに気付き「つけこまれたらどうしよう」という気持ちが生まれます。…だから無心に「自分が正しい」と進みます。施主VS業者の対立が生まれ、周りも見えづらくなり後々おかしいことに気付いても、もう手遅れ状態。
3.基準が不足。自分の価値観や好きなどの基準がないと、自分の判断に自信が持てません。後から「やっぱりあっちの会社だったかも」と後悔します。よく「キャンペーン」や「キャッシュバック」など、自分都合でいい条件?があると「なんかいい会社」と思ってしまいます。でもそれって「いいお家を建てる会社」として評価できる基準ですか?
僕がこれまでいろいろ家づくりを後悔をした人に伺ったお話でも、おおよそこんな感じが多いです…なのでまず、僕が家づくりをはじめる方へお伝えする大切なことは、
「家を建てることは目的ではなくて、家族でこんな暮らしがしたい!が目的です。家を建てることはそのための手段です。」
ということなんです!もちろん「こんな暮らし」の目的は人それぞれ様々です。まずは自分たちの「基準」をしっかり理解すると、いろいろと決断を迫られたときにブレませんし、人のせいにしません。でもその「基準」がないと…やっぱり人のせいにします。後悔することが多くなります。
だから、その自分たちの「基準」を持つために「家づくりの勉強」が役に立ちます。誰もがほぼ一生に一度の家づくりです。ある程度は時間をかけていろいろ勉強して知りましょう。実際に足を運んで見学しましょう。疑問や矛盾を住宅会社に聞いてみましょう。その上で自分たちの家づくりをしっかり考えて、自分たちの「基準」が出来れば、無防備に任せるのではなく、任せることが出来る住宅会社や人を判断できる根拠をつかむことが出来ると思います。
だから「信頼できる住宅会社」を選ぶことが失敗しない家づくりになる大きな一歩なんです。間取りや図面はいくらでも変更できますが、会社は変更できません…
次回はその信頼できる会社がつくる「家」の「性能」についてお伝えします。