お家を建てるために、大工さんや職人さんの「腕」、いわゆる技術も大事ですが、非常に重要な役割を果たすものに「設計図」があります。僕はその役割を大事にしています。
理想の家は実現できない
設計図がないと、理想のお家はできません。
お家づくりでの打合せでは、お客様と間取りから、窓や収納、コンセントの位置、壁紙の張替え、小上りの和室の高さ、耐震等級を満たすための柱や壁の配置などその他たくさん、、、とにかく細かく決めていきます。お家づくりの打ち合わせで、決めなければならないことは膨大で、大工さんや職人さんに言葉ですべて伝えることはできないんです。
もし「設計図」がなければ、決めたことを一つ一つ確認するか、お客様が立ち会ってその場で決めるしかありません。でもそんなこと出来ませんよね?
実際に、設計図が不十分なばかりに、現場でいちいち確認を求められたり、打ち合わせで希望していたことと違う家を建てられたりしたという話も聞いてきました。
そういうことがないように、お客様と一緒に決めた打合せどおりの家を現場で作れるよう、理想のマイホームを図や文字で表現したのが「設計図」なんです。
住宅会社によっては、設計図として平面図や配置図の数枚だけしか書かない場合もあります。省略してしまう理由は簡単で、設計図を作るには時間がかかるからなんです。
住宅会社は契約の前から間取りなどの提案で図面を描きます。
僕たちは打ち合わせをこなしながら、自分たちで一軒ごとに約20枚以上の設計図を描きます。しっかり仕上げていくのは、手間も時間もかかります。
でも、この設計図の完成度が、お客様と打ち合わせで決めた理想のお家のイメージを、現場の大工さんや職人さんに正確に伝えるために大切なんです。
この設計図が、内容の間違いや、施工の手順のミス、正確な情報がないばっかりに結果的に手抜き工事になった、、、などの問題を最小限に抑えることができます。
施工の完成度、性能や品質の完成度には、「正確で詳細な設計図」と「工事をする大工さん職人さん」と「現場を管理する住宅会社」が、密にコミュニケーションをとることが不可欠だと思いますし、その結果、しっかりと最大限性能が発揮された理想のお家が完成すると思います。
また、お引渡しした後に調整やリフォームなど、何かあった場合にお家の「カルテ」のように詳細な設計図があると、お客様も住宅会社も安心なんです。
手間や時間が掛かることなので、住宅会社によって描く図面の種類や質や量は違いますが、僕は「設計図」をとても重要だと考えています。
だから、「設計図」についてもお家づくりを進めるパートナーである住宅会社選びの際に、打合せの内容や回数、設計図や担当者のことなど、事前に確認することもおすすめします。
打ち合わせでしっかり思いをくみ取ってもらって「間取り」を決め、いろいろ細かく自分仕様を確認して、理想のお家を完成させたいですよね。
次回はその「間取り」について大切なことをお伝えしようと思います。