新築住宅に限らず、一般的に「ローコストでハイクオリティ」を実現するのは難しいものです。その理由を、新築住宅以外の例を挙げて説明します。
例えば、ファストフードは、他の飲食に比べて低価格で提供されています(最近低価格でもないよね)が、その分、食材や調理方法にこだわることができません。また、栄養面や味覚面で妥協せざるを得ない場合がありますよね。
それから、格安航空券は、座席間隔が狭かったり、機内食が出なかったりすることがあります。また、フライトの変更やキャンセルが制限されたり、高知 – 東京便は中途半端な時間しかないですよね。
格安の衣料品もそう、、、素材や縫製にこだわることができません。そのために、すぐに傷んだり、形崩れしたりすることがあります。
これらの例のように、価格を下げるためには、どこかで妥協せざるを得ないのが一般的です。
また商品の場合はスケールメリットによる部分もありますが、新築住宅の場合も、価格を抑えるために、使用する材料や設備のグレードを下げたり、施工工程を簡略化したりすることがあります。もちろん、工夫次第で、ある程度のローコストとハイクオリティの両立を実現することは可能です。でも、それはあくまでも「ある程度」であり、完全に両立することは難しいと言えます。
新築住宅においても、両立は難しいです。
まず、安価な建材は、耐久性などが劣る場合が多いです。それから、安価な設備は、性能や機能性が劣る場合が多いです。そして安価な施工は、精度や丁寧さが劣る場合が多いです。
設計が安価な場合も、機能性やデザイン性、快適性が劣る場合が多いです。
これらの要素をすべて高品質なものにしようとすると、必然的にコストが高くなります。
なので、仮にローコストでハイクオリティな新築住宅を実現するには、僕なら以下の点に注意してアドバイスをします。
すべての要素を高品質にすることはできないので、自分たちにとって重要な要素に優先順位をつける。
コストと品質のバランスが良い業者を選ぶことが重要です。
すべての希望を満たすことは難しいので、どこまで妥協できるかを考える必要があります。
新築住宅は人生の中でも大きな買い物です。焦らず、しっかりと情報を収集し、いろいろと比較検討した上で、自分に合った家づくりをするようにしましょう。
ちなみに、僕たちの家づくりは「高い」家をつくっていると思われることが多いです。
「お金があったら、ファンハウスさんにお願いしたかった」と言われたこともありました。
僕たちは、決して高いものをつくりたいわけではありません。僕たちのデザインや暮らしを楽しむ住まいに価値を感じていただけるお客様に向かって家づくりをしたいだけです。
難しいご要望を叶えるために、使い方やデザインを考えてご満足いただく家づくりをご提供させていただいています。
「できるだけ安く」というのは、お客様の心理として理解はできます。
ただ、僕たちをプロとして扱ってもらえて、プロとして意見を聞いていただける方にはこのようなことはあまり言われません。
僕たちは「この予算の中でどうしたら、いい住まいができるか?」とご相談いただければ、それに合わせた住まいをデザインさせていただきます。そんな、その人たちにとって良い住まいを提案させていただきたいです。
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