家づくりで一番といっていい「コスト」問題。
どこで家づくりを進めても、できるだけコストを抑えて、質のいい心地よい家づくりしたいと思います。特に土地の価格も高い「高知市で土地購入から家づくりを検討しています!」というそんな方こそ、家づくりの費用の考え方を知ってください。
家づくりにかかる費用は大きく2種類に分けられます。
1.イニシャルコスト(初期費用)
住宅購入時に、最初にかかる費用を指します。
たとえば、
・住宅ローンの諸費用
・税金や手数料
・引っ越し費用や家具家電等の購入費用
2.ランニングコスト(維持費用)
家を建てた後に発生する、住み続けるために発生する費用を指します。
たとえば、
・固定資産税などの税金
・修繕費
・保険料
問題は、誰しも家づくりを決めるときにはイニシャルコストにばかり目が行き、ランニングコストには、なかなか注意が向かないということです。
たとえば2000万円の注文住宅と、1800万円の建売住宅があったとすると、1800万円のほうが魅力的に思えるものですよね。ところが耐震性や気密性・断熱性は2000万円の注文住宅のほうが優れているとしたら、長い目でみれば必ずしも1800万円の建て売りがお得だとは限らないわけです。
「家の品質にばらつきがある」と普通は考えないものです。でも品質の違いによって、ランニングコストには大きな差が出ます。冷暖房の効率次第で光熱費がかさみ、10年20年と住み続けるうち、樋や外壁などの修繕の費用もばかにならない差額が生じてきます。
これは一つの考え方ですが、たとえば建てるとき200万円余計にかけて省エネ性能を高めたとして、35年ローンで支払うとしたら、差額は月々約6000円程度、約1日200円。それで節約できる光熱費のマイナス分を差し引けば、経済性においてはプラスマイナスの逆転が十分に考えられます。また、将来的な資源価格の変動も考えられます。にもかかわらず、表面的なイニシャルコストにしか目を向けられない人が少なくないです。
だからこそ、家づくりは、長く住み続けて毎日暮らすことを想像し、長期的な視点で見ることが大切なんです。数千万円の買い物をするというのに、性能が不十分な家を建ててしまったり、出費を惜しんだ結果、将来健康を害してしまったりするなら、まさに本末転倒だということです。
ところが、「建築段階において安くしてかまわないところ」と「費用をかけなければいけないところ」の違いを、間違えているというか、どう考えれば良いかわからない人が現実的に多いです。それどころか、イニシャルコスト意識の高い人ほど、「安物買いの銭失い」になりがちなんです。
つまり、大切なのは客観的な視点を持つこと。イニシャルコストの差よりもランニングコストの差のほうがはるかに大きいのですから、長く住み続けることを考えてランニングコストに目を向け、これを安く抑える工夫が大切だということです。
家づくりにかかるお金は、決して小さな金額とはいえません。でも、かけられる家づくりの予算にはみなさん上限があるものです。だからこそなるべくコストを抑えながら、品質が高く住み心地のいい家をつくる。そこに家づくりの醍醐味があると僕は思います。
あとは、家づくりの知識を高めることが、一番の建築コスト削減になりますよ。
家づくりの知識を高めましょう!