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V2Hとは?対応車種の調べ方と設置費用の目安|補助金の上限額まで
V2Hは、EVやPHEVの電池を家の電気として使う機器です。ニチコンの公式対応車種表には日産・三菱・トヨタ・レクサス・ホンダなど15社の車種が並びます。本体の希望小売価格(89.8万円〜128万円・税抜)、国の補助金の上限(工事費の内訳ごとに設定)、家庭用蓄電池との違いを、公式の数字だけで整理しました。
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「V2Hって、EVを買うなら付けたほうがいいんでしょうか」
カタログに書いてあっても、何の機械かピンと来ないところですよね。
V2Hは Vehicle to Home の略です。車の電池から電気を取り出し、分電盤を通して家の電気として使えるようにする機器のことをいいます。
この記事の結論
V2Hは「大きな蓄電池を、車の形で持っている人」のための機器です。
- 先に確かめること → 自分の車が公式の対応車種表に載っているか
- 本体の価格 → 89.8万円〜128万円(税抜・メーカー希望小売価格)+工事費
- 国の補助金 → 設備費は購入価格の1/2以内、工事費は項目ごとに上限額あり
この記事でわかること
- V2Hでできること(停電時にどこまで使えるか)
- 対応車種の調べ方と、2026年10月時点で載っているメーカー
- 本体価格と工事費の内訳、国の補助金の上限
- 家庭用蓄電池とどちらが向いているか

「V2Hがあれば停電でも安心」とだけ聞くと分かりにくいですよね。まず、車が対応しているかどうかだけ見ましょう。
この記事の目次
V2Hとは?何ができる機器なのか
車の電池を「家の電源」として使えるようにする機器です。充電もできます。
ニチコンの公式ページには、V2Hシステムを「EV/PHEVの大容量バッテリーから電力を取り出し、分電盤を通じて家庭の電力として使用できる仕組み」と説明しています。
できることを整理すると、次の3つです。
| できること | 中身 | 公式に書かれている数字 |
|---|---|---|
| 車への充電を速くする | 200V/3kWの普通充電に対し、最大で約2倍の速さ | 最大6kW未満(VSG3シリーズ) |
| 停電時に家で使う | 家全体の家電を動かせる | 自立出力6kVA、全負荷200V対応(VSG3シリーズ) |
| 太陽光の電気を使い切る | 昼の余りを車にため、夜に家で使う | — |
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「全負荷」とは、家じゅうの回路に電気を送れるという意味です。これに対して「特定負荷」は、あらかじめ決めた回路だけに送ります。
ただし、メーカーは注意書きも載せています。直流と交流の変換時にロスが出ること、充放電のあいだ車側でも最大数百Wを消費すること、消費電力の少ない家庭では経済効果が出ない場合があることです。
停電のとき、エアコンも使えるんですか?

VSG3シリーズは自立出力が6kVAで、200Vのエアコンや IH調理器も使えるとメーカーが書いています。ただし車の残量しだいなので、ふだんから一定量を残しておくのが実務です。
要するに、V2Hは「速い充電器」と「停電時の電源」を兼ねた機器です。得をするかは、家の電気の使い方で変わります。
自分の車は対応している?調べ方の手順
メーカーの公式「対応車種」ページを見るのが唯一の確かめ方です。
ニチコンのVSG3シリーズには、対応車種の専用ページがあります。2026年10月24日時点で、次のメーカーの車種が掲載されています。
| メーカー | 掲載されている車種の例 |
|---|---|
| 日産 | リーフ、e-NV200、アリア、サクラ、クリッパーEV |
| 三菱 | アウトランダーPHEV、エクリプスクロスPHEV、eKクロス EV、ミニキャブ EV、i-MiEV |
| トヨタ | プリウスPHV、クラウン SPORT RS、アルファードPHEV、RAV4 Z、MIRAI、bZ4X |
| レクサス | RZ600e、RZ450e、ES350e、UX300e など |
| ホンダ | Honda e、N-VAN e:、N-ONE e:、CR-V e:FCEV |
| マツダ | MX-30 EV MODEL、MX-30 ROTARY-EV、CX-60 PHEV、CX-80 PHEV |
| スバル | ソルテラ、トレイルシーカー |
| スズキ | e ビターラ、e エブリイ |
| ダイハツ | e-ハイゼット カーゴ、e-アトレー |
| メルセデス・ベンツ | EQS、EQE、EQA、EQB、GLC 350 e など |
| BYD | ATTO3、DOLPHIN、SEALION 7、RACCO 200 など |
| ヒョンデ | KONA、INSTER、NEXO |
| KIA | The Kia PV5 パッセンジャー/カーゴ |
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ニチコン公式の対応車種ページの記載です(2026年10月24日確認)。軽EVや軽バンも入っている点は、見落としやすいところです。
調べる手順は3つだけです。
- メーカーの公式「対応車種」ページを開き、車種名で探す
- グレードまで一致しているかを見る(PHEVモデルのみ対応、という書き分けがある)
- 車側の取扱説明書で、外部給電の可否を確認する
ニチコンのページにも「ご使用になる前に、必ず接続車両の取扱説明書をご確認ください」と明記されています。

同じ車名でもガソリン車とPHEVで別物です。車検証のグレード表記を手元に置いて照合すると確実ですよ。
要するに、対応車種の判定は「車名」ではなく「グレード」まで見ます。公式ページが正本です。
本体はいくら?工事費はどこにかかる?
メーカー希望小売価格は89.8万円〜128万円(税抜)。別に工事費がかかります。
| 製品 | メーカー希望小売価格(税抜) | 公式に書かれている特徴 |
|---|---|---|
| EVパワー・ステーション VSG3シリーズ(自動切替開閉器付き標準モデル) | 1,280,000円 | 自立出力6kVA、全負荷200V対応、最大6kW未満の倍速充電 |
| EVパワー・ステーション VCGシリーズ | 89.8万円〜 | 別途工事費が必要。スタンダードモデルは2024年8月、プレミアムモデルは2026年2月で生産終了 |
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いずれもニチコン公式の記載です(2026年10月24日確認)。VCGシリーズは生産終了の案内が出ていますが、性能保証部品の保有は生産終了後10年としています。
工事費は、見積書では項目ごとに分かれています。国の補助金の応募要領には、公共施設・災害拠点以外(個人宅など)の工事費の補助上限が項目別に示されています。
| 工事の項目 | 国の補助の上限額(個人宅など) |
|---|---|
| 基礎工事 | 35,000円 |
| 据付工事 | 80,000円 |
| 本体搬入費 | 15,000円 |
| 電気関連工事 | 300,000円 |
| 諸費用 | 120,000円 |
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令和7年度補正のV2H充放電設備 補助金 応募要領の記載です。
この表は、見積書を読むときの物差しになります。「工事費一式◯◯万円」としか書かれていない見積書を受け取ったら、この5項目に分けてもらってください。
要するに、総額は「本体+工事5項目」。工事費のいちばん大きい山は、電気関連工事です。
国の補助金はいくら出る?申請の期間は?
設備費は購入価格(税抜)の1/2以内。工事費は上の表の項目ごとの上限まで。交付申請は令和8年7月17日からです。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 設備費の補助 | V2H充放電設備の購入費(税抜)×補助率(1/2以内) |
| 設備費の上限 | 型式ごとにセンターが定める補助金交付上限額 |
| 工事費の補助 | 項目別の上限額(基礎3.5万円・据付8万円・搬入1.5万円・電気関連30万円・諸費用12万円) |
| 交付申請期間 | 令和8年7月17日(金)〜令和8年9月30日(水)17時 |
| 対象となる車 | EV・PHEV・FCVの登録車および軽自動車 |
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一般社団法人次世代自動車振興センターの令和7年度補正 応募要領と、同センターの案内ページの記載です(2026年10月24日確認)。
申請で特に大事な条件が2つあります。
- 発注と工事の開始は、補助金の交付決定日以降であること
- 設備の設置情報を国・地方公共団体へ提供することに同意すること
1つ目を知らずに先に発注すると、補助の対象から外れます。
また、センターは「補助金予算額に達した場合、予定より早く受付を終了する場合があります」とも書いています。予算の状況は公式サイトで確認してください。
申請は自分でやるんですか?

多くは施工会社が代行しますが、交付決定の前に発注しないという順番だけは、こちらでも必ず押さえておいてください。
要するに、補助金は「交付決定→発注→工事」の順番が絶対です。急かされても、ここだけは譲らないでください。
V2Hと家庭用蓄電池、どちらが向いている?
「車を買うかどうか」で分かれます。どちらが得という話ではありません。
| V2H | 家庭用蓄電池 | |
|---|---|---|
| ためる場所 | 車の電池 | 家に置く専用の電池 |
| 停電時の使い方 | 車が家にあるときだけ使える | いつでも使える |
| 容量 | 車の電池しだい(一般に大きい) | 機種で決まる |
| 車の充電 | 速くできる(最大6kW未満・VSG3) | できない |
| 国の補助 | 次世代自動車振興センターのV2H補助 | 環境共創イニシアチブのDR家庭用蓄電池 など |
| 向いている人 | すでにEV・PHEVがある/買う予定がある人 | 車を持たない・ガソリン車の人 |
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V2Hの弱点は1つだけ、はっきりしています。車で出かけている時間帯は、家の電源として使えないことです。
逆に強みも明確です。車の電池は家庭用蓄電池より容量が大きいことが多く、停電が長引いたときに差が出ます。
両方を1台にまとめた「トライブリッド蓄電システム」という製品も、ニチコンの公式ページに載っています。太陽光・蓄電池・V2Hを1つのシステムで扱う形です。
要するに、車があるならV2H、車がないなら蓄電池。両方ほしいなら、トライブリッドという選択肢があります。
訪問販売で勧められたら、どう対応する?
契約の前に、クーリング・オフの期間を確認してください。訪問販売は8日間です。
国民生活センターの公式ページには、クーリング・オフの対象取引と期間が一覧で載っています。訪問販売・電話勧誘販売は8日間です。一方、通信販売にはクーリング・オフ制度がないと明記されています。
| 取引のかたち | クーリング・オフの期間 |
|---|---|
| 訪問販売(キャッチセールス等を含む) | 8日間 |
| 電話勧誘販売 | 8日間 |
| 訪問購入 | 8日間 |
| 連鎖販売取引 | 20日間 |
| 通信販売 | 制度なし |
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国民生活センター公式の記載です(2026年10月24日確認)。
V2Hの設置は、高額で工事をともないます。その場で決めずに、次の3つを持ち帰ってください。
- 見積書(工事費が5項目に分かれているもの)
- 対応車種の確認結果(自分の車種・グレードでの可否)
- 補助金の交付決定前に発注しない旨の確認

「今日中に決めれば補助が通ります」という言い方には根拠がありません。交付申請期間は公式に公表されています。
要するに、訪問で勧められても8日間は考えられます。期間を知っているだけで、急かしに付き合わずに済みます。
設置までの流れは?順番を間違えないために
「対応車種の確認→現地調査→見積もり→交付申請→交付決定→発注・工事」の順です。
この順番は、補助金を使うかどうかで変わります。使うなら、交付決定より前に発注してはいけません。
| 段階 | やること | 気をつけること |
|---|---|---|
| 1 | メーカー公式で対応車種を確認 | 車種名ではなくグレードで照合する |
| 2 | 施工会社に現地調査を依頼 | 駐車位置から分電盤までの距離を伝える |
| 3 | 見積書を受け取る | 工事費を5項目に分けてもらう |
| 4 | 補助金の交付申請 | 申請期間は令和8年7月17日〜9月30日17時 |
| 5 | 交付決定を待つ | ここより前に発注しない |
| 6 | 発注・工事 | 工事開始も交付決定日以降 |
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段階3で受け取る見積書には、次の情報が揃っているかを見てください。
- 機器の型式(補助金は型式ごとに上限額が決まるため)
- 工事費の5項目の内訳
- 既設の分電盤を触る工事が入るかどうか
- 保証の年数と、その対象(本体・工事それぞれ)
とくに型式は重要です。センターは「型式ごとにセンターが定める補助金交付上限額」と書いているため、型式が分からないと補助額の見当がつきません。

見積もりは1社だけで決めなくて大丈夫です。型式と工事の内訳が揃っていれば、2社目との比較もすぐできますよ。
要するに、順番を守ることが補助金の条件そのものです。急いで発注すると、金額より大きな損になります。
よくある質問
設置場所・保証・太陽光との関係を短く答えます。
Q. 駐車場が家から離れていても設置できますか?
A. 配線の距離と電気工事の内容で変わります。工事費の「電気関連工事」が大きくなりやすい部分なので、見積もりの段階で距離を伝えてください。
Q. 生産終了した機種を勧められました。
A. ニチコンは、性能保証部品の保有を生産終了後10年としています。そのうえで、在庫品を選ぶ理由(価格差など)と、保証の期間を書面で確認してから決めてください。
Q. 太陽光がないとV2Hの意味はありませんか?
A. 太陽光がなくても、停電時の電源と速い充電という役目は残ります。ただし、昼につくった電気を車にためて夜に使う、という使い方は太陽光があって成り立ちます。
まとめ
V2Hは「車を大きな蓄電池として使う」機器。判断は対応車種の確認から始まります。
- V2Hは車の電池から家へ放電できる機器。VSG3は自立出力6kVA・全負荷200V対応
- 対応車種はメーカー公式の一覧で、車名ではなくグレードまで照合する
- 本体の希望小売価格は89.8万円〜128万円(税抜)、別に工事費
- 国の補助は設備費が購入価格の1/2以内、工事費は項目別の上限(電気関連30万円など)
- 交付申請は令和8年7月17日〜9月30日17時。発注は交付決定日以降
- 車がないなら家庭用蓄電池、両方まとめたいならトライブリッド
次にやること
①を5分でやれば、検討を進めるかどうかが決まります。
① メーカー公式の対応車種ページで、自分の車種・グレードを探す
② 載っていたら、工事費を5項目に分けた見積もりを依頼する
③ 補助金の最新スケジュールと予算の残りを、次世代自動車振興センターの公式ページで確認する
出典を見る
- V2H・V2Lシステム(ニチコン) 2026-10-24 閲覧
- EVパワー・ステーション VSG3シリーズ(ニチコン) 2026-10-24 閲覧
- EVパワー・ステーション VSG3シリーズ 対応車種(ニチコン) 2026-10-24 閲覧
- EVパワー・ステーション VCGシリーズ(ニチコン) 2026-10-24 閲覧
- V2H充放電設備への補助(災害時における電力供給の強靭化)(一般社団法人次世代自動車振興センター) 2026-10-24 閲覧
- 令和7年度補正 V2H充放電設備 補助金 応募要領(一般社団法人次世代自動車振興センター) 2026-10-24 閲覧
- 令和7年度補正 DR家庭用蓄電池 特設サイト(一般社団法人環境共創イニシアチブ) 2026-10-24 閲覧
- クーリング・オフ(対象取引と期間)(国民生活センター) 2026-10-24 閲覧
