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太陽光の発電量は都道府県でどう違う?1kWあたりの目安と見積もりの確かめ方

太陽光パネル1kWで1年に何kWh発電するのか。国のZEH補助を受けた住宅の、東北6県の実績値を並べました。見積もりの「年間推定発電量」が妥当かどうか、かけ算1回で確かめる手順も紹介します。

太陽光の発電量は都道府県でどう違う?1kWあたりの目安と見積もりの確かめ方

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この記事の結論

雪の多い東北6県の実績でも、1kWあたりの年間発電量は約1,000〜1,200kWh。この幅をものさしにすればOKです。

  • まず、見積もりの「年間推定発電量 ÷ 容量(kW)」を計算する
  • 出た数字を、下にある県の目安と比べる
  • 大きくずれていたら、屋根の向き・影・雪の前提を業者さんに聞く

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見積書の真ん中あたりに「年間推定発電量 7,933kWh」の文字。これが多いのか少ないのか、ぱっと分かりませんよね。

実は、かけ算と割り算が1回ずつできれば、自分で確かめられます。この記事は、そのための「ものさし」です。

設計士のソラ
設計士のソラ

見積もりの発電量は、業者さんが使った前提で数字が変わります。数字そのものより「どんな前提か」を聞くのが近道ですよ。

この記事の目次
  1. 1kWで1年に何kWh発電するの?
  2. うちの県だとどれくらい?東北の実績を見てみる
  3. 屋根が東向き・西向きだとどれくらい減る?
  4. 見積もりの発電量、多すぎない?自分で確かめる手順
  5. 付けたあと、発電が少ないと感じたら?
  6. 日射量そのものは、どこで見られる?
  7. この記事のまとめ

1kWで1年に何kWh発電するの?

答え:雪の多い東北6県の実績でも、約1,011〜1,184kWhです。

先に言葉をそろえておきますね。

  • kW(キロワット)=パネルの大きさ。屋根の上の小さな発電所の「規模」です
  • kWh(キロワットアワー)=実際に作った電気の量。バケツにたまった水の量のイメージです

公的な住宅の実績で見ると、こうなります。

数字 出どころ どんな数字?
約1,011〜1,184kWh SIIのZEH実績(2025年版)の東北6県 国の補助を受けた新築住宅の実績

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個人的には、自分の家を試算するなら「1,000」は控えめな下限と見るのが分かりやすいと思います。雪の多い東北でも、実績が1,000を下回っていないからです。

うちの県だとどれくらい?東北の実績を見てみる

答え:東北6県でも、1kWあたり約1,011〜1,184kWh。東京都とあまり変わりません。

東北6県の1kWあたり年間発電量(SII 2025年版の実績) 東北6県 1kWあたりの年間発電量 青森 約1,110 岩手 約1,085 宮城 約1,169 秋田 約1,011 山形 約1,089 福島 約1,184

県 1kWあたり年間発電量 東京都比
青森県 約1,110kWh/kW 約94%
岩手県 約1,085kWh/kW 約92%
宮城県 約1,169kWh/kW 約99%
秋田県 約1,011kWh/kW 約86%
山形県 約1,089kWh/kW 約93%
福島県 約1,184kWh/kW 約101%

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出典:環境省 東北地方環境事務所「雪国における太陽光発電」(SII「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業調査結果(2025年版)」を基に作成)を加工して作成。2026-10-28時点。

ここ、意外でした。雪の多い秋田県でも、東京都の約86%。福島県は東京都と同じくらいです。

ただし、これは国のZEH補助を受けた新築の家の平均です。影のある屋根や北向きの屋根では下がります。

選び方の基準:住宅の実績が県ごとにそろっていて、出典を書けば使える公的データ(SIIの公開データ)を使いました。

全国47都道府県の実績は、SIIの「公開データ・資料」ページにExcelで公開されています。自分の県の数字も、ここで見られますよ。

環境共創イニシアチブ(SII)の公開データ・資料ページ
環境共創イニシアチブ(SII)の公開データ・資料ページ(sii.or.jp・2026-10-28時点の画面)

雪国の人は、もうひとつ確かめておくと安心です。環境省の資料も、雪国では積雪が発電に影響することに触れています。雪にどう備えた設計か、施工店に聞いておきましょう。

読者

雪で埋まる冬は、まったく発電しないんですよね?

設計士のソラ
設計士のソラ

雪に覆われている間は発電量が下がります。でも冬だけで1年の発電量が決まるわけではありません。雪の設計に慣れた施工店かどうかも聞いてみてくださいね。

屋根が東向き・西向きだとどれくらい減る?

答え:真南がいちばん多く、東・西、北へと回るほど減ります。

向き 発電の目安
真南 いちばん多い
南東・南西 真南に近い
東・西 少し減る
北東・北西 さらに減る
真北 いちばん少ない

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出典:大阪市「建築物環境計画書作成マニュアル」表3を加工して作成。向きと傾きの組み合わせごとの割合は、この表で確かめられます。

減り方は、屋根の傾きとの組み合わせでも変わります。北向きや東西向きの屋根しかない家なら、見積もりでどんな前提を使ったか、業者さんに聞いておくと安心です。

見積もりの発電量、多すぎない?自分で確かめる手順

答え:「推定発電量 ÷ 容量」を計算して、県の目安と比べるだけです。

見積もりの発電量を確かめる4ステップ 見積もりを確かめる4ステップ 1 2 3 4 容量を見る 割り算 県と比べる 前提を聞く ここまで0円

本物の見積もりの数字で試してみましょう。知恵袋に、こんな質問がありました。

「太陽光売電について見積もりで6.384kwのせて支払いは250万円です。電力変換効率96.5%、年間推定発電量は7933kwhです。」

Yahoo!知恵袋の質問(2024年11月)

7,933 ÷ 6.384 = 約1,243kWh/kW。上で見た実績の幅に近い数字です。大きく外れた見積もりではない、と読めます。

自分の分も書き込んでみてください。

項目 書き込む欄
① 見積もりの容量 ___ kW
② 年間推定発電量 ___ kWh
③ ② ÷ ① ___ kWh/kW
④ 自分の県の目安 ___ kWh/kW
⑤ ③ と ④ の差 ___ %

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試算の数字はすべて「目安」です。日当たり、影、パネルの種類、その年の天気で上下します。

実績が見積もりを上回る例もあります。長野県の上田合同庁舎(20kW)は、推定値1271.3に対して、令和3年の実績が1,419.3でした。

「ちなみに見積もり時点での発電量シュミレーションでは年間5481kwhだったので、4年間ともシュミレーションの数値を上回りました。」

noteのブログ(2024年1月)
設計士のソラ
設計士のソラ

2〜3社に見積もりを頼むと、③の数字の違いがよく見えます。ひとつだけ飛びぬけて高ければ、使った前提を聞いてみてくださいね。

付けたあと、発電が少ないと感じたら?

答え:晴れの日も少ないなら、天気以外の理由を疑いましょう。

発電が少ないときの分かれ道 発電が少ないと感じたら 晴れでも少ない? はい いいえ 抑制・影を確認 天気の年かも

確かめたいのは、この3つです。

  • 出力抑制(電気が余る日に、発電を一時的に止めてもらう仕組み)がかかっていないか
  • 木や隣の建物の影が、季節によって伸びていないか
  • 雪が長く積もったままになっていないか

日射量とは関係ない理由が見つかった、という例もあります。

「電力会社に問い合わせると原因が分かりました。周りに発電している人が割といて電気が余っているから電力抑制がかかっている、とのことでした。」

Yahoo!知恵袋の回答(質問者の返信、2024年11月)
設計士のソラ
設計士のソラ

モニターの数字は、まず1年分ためて見るのがおすすめです。月ごとの数字だけだと、天気の当たり外れに振り回されがちなんですよ。

日射量そのものは、どこで見られる?

答え:NEDO(国の研究開発機関)の「日射に関するデータベース」で、地点ごとに見られます。

日射量は「地面に届く太陽の光の強さ」。日照時間(晴れていた時間の長さ)とは別ものです。

データ 中身 向いている人
METPV-11 1990〜2009年の代表年、国内837地点の時間ごとの値 細かく自分で計算したい人
MONSOLA-11 1981〜2009年の平均、国内837地点の月ごとの値 月ごとの差を見たい人
全国日射量マップ MONSOLA-11を地図にしたもの ざっくり地域を見たい人

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NEDOの「日射に関するデータベース」ページ(2026-10-28時点)を加工して作成。

NEDO「日射に関するデータベース」のページ
NEDO「日射に関するデータベース」のページ(nedo.go.jp・2026-10-28時点の画面)

数字をざっくり見たいだけなら、SIIの住宅の実績のほうが手軽です。日射量から計算する手間がなく、「1kWあたり何kWh」が最初から出ているからです。

よくある質問

Q. 3kWくらいしか載らない小さな屋根でも意味はある?
A. あります。1kWあたりの発電量は、容量が小さくても変わりません。3kWなら、年に3,000〜3,600kWhくらいが目安です(1kWあたり1,000〜1,200kWhで計算)。

Q. 東北や雪国は太陽光に向かないの?
A. 東北6県の実績は、東京都比で約86〜101%です。雪に合わせた設計は必要ですが、「向かない」とまでは言えません。

Q. 停電のときは使える?
A. 自立運転(停電時に、専用コンセントから電気を使える機能)に切り替えれば使えます。使える電力の上限はパワーコンディショナ(電気を家で使える形に変える機械)の機種で違うので、取扱説明書で確かめておきましょう。晴れた昼間に、スマホの充電などに使えます。

この記事のまとめ

  • 1kWあたりの年間発電量は、雪の多い東北6県の実績でも約1,000〜1,200kWhの幅
  • 東北6県でも約1,011〜1,184kWh。東京都とあまり変わらない
  • 屋根の向きで発電量は変わる。真南がいちばん多く、北へ回るほど減る
  • 見積もりは「推定発電量 ÷ 容量」で、県の目安と比べられる
  • 次の一歩は、手元の見積もりで割り算を1回やってみること。気になる差があれば、2〜3社の数字を並べてみるだけでOKです
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